近年、韓国食品医薬品安全処(MFDS)は、医療機器の変更許可制度について、従来の規制当局主導型の管理方式から、製造業者・輸入業者による自主的な変更管理体制へ移行するための制度改正を推進しています(2026年12月施行予定)。
現在、MFDSが定める一部の軽微変更を除き、ほとんどの変更について変更許可または変更認証の取得が必要とされています。しかし今後は、安全性および有効性に重大な影響を及ぼす変更事項に限り事前の変更許可を求め、それ以外の変更については企業が自ら評価・管理を行う「ネガティブ規制方式」へ移行する予定です。
この制度改正は、米国FDA、欧州MDR、日本PMDAなどの主要先進国規制当局が採用している変更管理の考え方と同様の方向性を持つものであり、医療機器技術の進歩に伴う継続的な製品改善、ソフトウェアアップデート、原材料変更、サプライチェーンの変化などへ、より効率的に対応することを目的とした規制改革の一環として進められています。
特に今後、製造業者は単に変更許可の要否を判断するだけでなく、MFDSが承認した変更管理手順に基づき、変更による安全性・有効性への影響評価、リスクマネジメント、検証(Verification & Validation)、および関連記録の管理を体系的に実施することが求められるようになります。また輸入業者についても、海外製造所との緊密な連携を通じて変更関連資料を確保・確認し、韓国の規制要件に基づいて変更事項を評価・管理できる体制の構築が一層重要になると考えられます。
これに関連してMDREXは、MFDSが推進する「医療機器における重大変更対象の適用事例研究」の共同研究機関として選定され、本研究に参画することとなりました。
本研究では、米国FDA、欧州MDR、日本PMDAなど海外主要規制当局における重大変更(Significant Change)の管理制度を調査・分析し、韓国の医療機器に適用可能な重大変更の事例および判断基準の策定を行う予定です。また、製造業者・輸入業者が品質マネジメントシステムの中で実際に活用できる変更管理手順書(SOP)や実務ガイドラインの開発も併せて実施することになります。
本研究の成果は、今後MFDSが策定する詳細ガイドラインや業界運用基準の重要な参考資料として活用されることが期待されており、韓国医療機器業界における変更管理体制の構築にも大きな影響を与えるものと考えられます。
MDREXでは、研究の遂行にあたり、医療機器業界の皆様からのご意見や実務経験を積極的に反映したいと考えております。特に、製品変更時の許認可要否判断、海外製造所の変更管理、ソフトウェアアップデート、原材料変更、製造所変更などに関して、現場でご経験された課題や改善提案がございましたら、ガイドラインへ適切に反映できるよう、ぜひご意見をお寄せください。
皆様からいただくご意見は、今後の制度設計およびガイドライン策定において非常に重要な参考資料となります。
MDREXは今後も関連制度の動向や研究の進捗状況を継続的に共有する予定であり、お客様が新たな変更管理体制へ円滑に対応できるよう支援してまいります。